一口に「JAL」といっても実は多くの子会社が存在します。
そんな様々な子会社の飛行機はJAL便としてJALと同じ塗装で運航されています。
ではどういった子会社があるのか、各子会社を図にしてみました。
図の見方
面積はおおまかな従業員数
縦軸は使用してる航空機の大きさで、大きいほうが上
横軸は拠点や路線の場所で、沖縄に近いほうが左、北海道側が右(国内線)
あくまでおおまかな図なので細かい所は無視してください。
JAL日本航空グループという会社
日本航空の社員数をご存知ですか?たしか5万人ほどたったんじゃあ・・・
実は12人なんです。
それはおかしいんじゃないか、じゃあいつも空港で見るあの制服の人達はなんなんだと。
はい、それは日本航空の子会社の日本航空インターナショナルの従業員で、これが1万7千人になります。
そして子会社の航空会社の従業員数をすべて足したものが約2万人なんです。
これに飛行機を飛ばしている会社以外の関連会社をあわせると約5万人です。
つまりよく知られている「JAL」はJALではなく、JALの子会社の「JALインターナショナル」なんです。
株式会社日本航空
・JAL | 日本航空インターナショナル |
・JAZ | ジャルウェイズ |
・JTA | 日本トランスオーシャン |
・JEX | ジャルエクスプレス |
・JAC | 日本エアコミューター |
・JAIR | ジェイエア |
・HAC | 北海道エアシステム |
・RAC | 琉球エアーコミューター |
特徴としては、地方に小さい会社がいくつかあることで、特に鹿児島のJAC、沖縄のJTA、RACと離島の多い地域で重点的になっています。これは新幹線、高速道路が作れないために需要がより大きいためと、公共交通の一部として地方が路線維持を要望しているためです。
JALグループというものがなんとなくわかっていただけたでしょうか。
なんか小さい会社があるんだろうけど自分はそんな会社の飛行機には乗ってないとまだ思ってませんか?
一番上の写真の飛行機をよく見てください。
JALの飛行機・・・ではなくてジャルエクスプレスの飛行機です。
飛行機の胴体をよく見てください。JAL EXPRESSと書いてあります。
同じパイロット、客室乗務員でも、彼らの待遇はJALの社員とは大きな差があります。
各社の概要
日本航空インターナショナル
日本航空グループの中核で、B747、B777、B767などの大型の機材を使い、主に国際線を運航。
JALの再生に絡み、企業体質や労働組合など問題を抱える。
ジャルウェイズ
B747、B777、B767などの大型の機材を使い、国際リゾート路線を担当している。
日本航空インターナショナルの完全子会社。
人件費削減のためパイロットの多くは外国人で、客室乗務員は東南アジアで採用していた。
JAL再生のため、現在は外国人パイロットは全員解雇されている。
日本トランスオーシャン
沖縄を拠点としており、小型ジェット機のB737を主力に沖縄離島と本土間を運航している。
株式の70%をJALが保有しており、那覇空港ターミナル株式会社、沖縄県等が株主となっている。
ジャルエクスプレス
伊丹空港を拠点としており、小型ジェット機のB737を主力に国内地方路線を主に運航している。
近距離国際線も一部運航している。
人件費削減のために社員のほとんどはパイロットと客室乗務員である。
日本航空インターナショナルの完全子会社。
JALグループ内での規模が今後大きくなっていくとみられる。
日本エアコミューター
鹿児島空港を拠点として、プロペラ機のボンバルディアCHC-8、サーブ340Bで鹿児島県の離島~鹿児島空港と鹿児島空港~地方路線を運航している。
日本航空インターナショナルが60%、鹿児島県とその市町村が40%の株式を保有している。
ジェイエア
名古屋空港を拠点としており、国内地方路線を主に運航している。
小型ジェット機のボンバルディアCRJ200を主に使用していたが、最近ではJALグループでは新しい機種であるエンブラエル170が順次導入されている。
日本航空インターナショナルの完全子会社。
JALグループ内での規模が今後大きくなっていくとみられる。
北海道エアシステム
新千歳空港を拠点とし、プロペラ機のサーブ340Bで北海道内の路線を運航している。
日本航空インターナショナルが株式の51%、北海道が49%を保有している。
JAL再生に絡み、JALによって売却される見込みである。
琉球エアーコミューター
那覇空港を拠点に、プロペラ機のボンバルディアDHC-8を使用し沖縄離島間を運航している。
日本トランスオーシャンが株式の約75%を保有している。