飛行機で耳が痛くなりやすい人の為の耳抜きの方法

CC BY_NC_SA Hop-Froq

CC BY_NC_SA Hop-Froq

学生の頃に初めて海外旅行に行きました。
行き先はオーストラリア。東南アジア経由の格安の便でした。

東南アジア(のどこか忘れた)の本当に小さな空港で一度飛行機を降りて、しばらく休憩してからまた搭乗。
離陸すると熱帯雨林の上を飛行機はどんどん上昇。積乱雲が立ちのぼり、それが太陽をさえぎり、熱帯雨林に大きな影を落としてとてもきれいな景色でした・・・

そこからはしばらく眠っていたため、気が付くとオーストラリア上空で着陸に向けて飛行機は降下中。

と同時に、あれ、なんか耳がつまる・・・

たいしたことではなかったのでそのまま放っておくと、それはだんだん痛みに変わり、少しずつ少しずつ痛みが増していきます。
ツバを飲んでも治らない、耳を引っ張っても治らない。
飛行機が着陸してもこの耳の痛みは続き、もう他のことはなにも手がつけられませんでした。

最近飛行機に乗っていて、前はそんなことがあったなぁなんて思い出していました。
今では自分でどうにかできるようになったのでもう心配することはありません。
耳が痛くなるのは人それぞれの体質が大きく影響します。
自分は耳が痛くなりやすい体質なので、単なる知識としてではなく実技として対策方法を身につけています。
(ついでに飛行機酔いしやすい体質でもあったりする。飛行機には向いてない・・・)

というわけで、耳が痛くなりやすい人向きの対処法などをまとめました。

飛行機に乗るとなぜ耳が痛くなるのか

耳が痛くなる理由がわかっていれば対処もしやすいのでまずはその理由から。

これは、よく知られているように気圧の変化です。
上空は気圧が低く、離陸して上昇すると気圧が下がる。
上空から着陸に向けて降下すると気圧が上がる。

気圧の変化によって耳が痛くなるということは他のサイトなどでもよく書かれているので、航空情報サイトらしくもう少しつっこんだ説明を。

耳にかかる圧力といっても具体的には耳の鼓膜の内側にある中耳(ちゅうじ)の話です。
この中耳は空間になっていて、そこから非常に細くて空気の通りにくい管(耳管)が鼻の奥まで繋がっています。
イメージとしては、ストローの先に風船をつけたようなものです。

飛行機が上昇して気圧が低くなると、この風船はふくらみます。このままだと風船(中耳)が耳の中で膨らんだままなので痛みがでます。
しかし、風船は外の気圧と同じ圧力になろうとするため、ストロー(耳管)から空気を出して外と同じ気圧になります。

逆に飛行機が降下すると、外の気圧が高くなるので風船はしぼみます。このままだと風船(中耳)が耳の中でまわりから押さえられている状態なので痛みがでます。風船は外の気圧と同じになろうとするため、今度はストロー(耳管)から空気を取り入れて外と同じ気圧になります。

この時、耳管に空気が通りにくいと気圧の差がある状態が続き、耳が痛くなります。
耳の痛みは気圧の差が大きいほど大きくなります。
専門的にはこのような飛行機の気圧によっておこる中耳炎を航空性中耳炎と言います。

ちなみに、飛行機は上空でも気圧が保てるようになっているのですが、地上と同じ気圧を保つというわけではなく、だいたい地上2000m程度の気圧を維持するような与圧システムになっています。

この耳管なのですが、人によって太さ、曲がり方、空気の通りやすさが違います。
耳管が細い人は空気が通りにくいので、頭の小さい赤ちゃんや子供は耳が痛くなりやすいです。
また、風邪をひいたりして耳管が腫れていたりしても耳が痛くなりやすいです。

そしてこの耳管は、中耳から空気を抜きやすく、中耳に空気を入れにくい構造になっています。
ですので、上昇中はあまり耳がつまったままになることはないのですが、降下中につまったままになることが多いようです。

耳抜きのやりかた 耳が痛くなりやすい人用

耳が痛くなった時は耳管に空気を通して圧力の差をなくしてやる必要があり、この動作のことを耳抜きといいます。

耳抜きの簡単な方法としては次のようなものです。
・ツバを飲み込む
・飴をなめる、ガムをかむ
・あくびをする
これらの方法はアゴを動かして耳管を刺激しようというものですが、本当に耳が痛いときにはその程度ではどうにもならないと自分の経験からもはっきり言えます。

ではどうすればいいのかというと、結局はこれもよく言われているバルサルバ法がいいということになるのですが、そのやり方と、やるタイミングを具体的に。

バルサルバのやり方

飛行機に乗って耳が痛くなってからでは遅いので、ここで一緒にやって練習してみてください。
また、飛行機で痛くなって、まだ耳の違和感が治らないという方も一緒にどうぞ。

まず、鼻を空気が漏れないようにしっかりとつまみます。
そしてゆっくりと鼻に空気を送り圧力を上げていきます。
どんどん上げていくと、耳のまわりがピキピキと鳴ると思いますがもう少しがんばってさらにゆっくりと強めると、
耳の中にシュッと空気が入ります。
おそらく片一方の耳だけ空気が入ると思うのですが、入っていないほうの耳は空気が入りにくいほうの耳で、痛くなりやすいので、こちらのほうも空気をいれてやらないといけません。
そのためには、さきほどの片方の耳に空気が入った状態から指をはなさずに続けてさらに強く空気を入れます。
一気に強くやらないでください。ゆっくりと強くしていきます。
両方の耳に空気が入りましたか?
空気が入ったら少し空気が入りすぎて圧力が高くなっているので、ツバを飲み込んだりして空気を出して圧力を正常にもどしてください。
空気を入れるのはむつかしく、出すのは簡単です。

バルサルバをやるタイミング

耳の痛みは降下の時に起こることが多いです。
そして降下のときは圧力の差が大きいほど耳抜きをするのが難しくなります。
ですので、早めの耳抜きが効果的です。
少し耳に違和感を感じだしたらまずはツバを飲み込むなどします。
それでだめなら早めにバルサルバです。痛くなってからでは余計耳抜きがむつかしくなります。

やりやすいうちにこまめに耳抜きをするのがポイントです。

それでもだめだったら

どうしてもバルサルバができなくて耳抜きがうまくいかなかったなら、くしゃみをしてみてください。
ティッシュねじって鼻にコチョコチョ・・・  うまくいく可能性があります。
実際、自分が海外に行った時に治ったのはたまたまくしゃみがでたからでした。
まわりで耳が痛いという方がいたらこの方法をどうぞ。

また、耳の痛みを軽減するための飛行機専用の耳栓も最近では売られていますので、バルサルバがうまくできなかったり自信のない方は前もって準備しておいたほうがいいでしょう。
 サイレンシア・フライト 飛行機用耳栓
 イヤープレーン ハイテク耳栓 使いきりタイプ(赤ちゃん用も)

上空で頭が痛くなったら

飛行機が上昇して、耳が痛くなるのとは別に頭が痛くなることがあります。
これはおそらく単なる酸欠です。
飛行機に乗ったら耳が痛くなったり頭が痛くなったりする原因を混同している場合があります。

酸欠の対処は簡単です。
高原の爽やかな空気を堪能するかのように、大きく深呼吸しましょう。
鼻からゆっくり大きく空気を吸い込み、体の中に一呼吸の間貯めます。そしてゆっくり吐きます。
これを3回ほど繰り返します。
酸欠が原因の頭痛であればこれですぐに治ります。
 

いろいろと書きましたが、お約束なので一応。
これらの方法は自己の判断、責任において行ってください。
万が一のケガなどがおきた場合、当サイトは責任を負うことができません。

それではよい旅を。