思いつきでボンバルディア機のトラブルのニュース記事をまとめようと思って探してみたのですが・・・
多すぎる。
もちろん多いだろうと思って探し始めたわけではあるんですがここまでとは。
ボンバルディア機専用 トラブルニュース記事まとめ
ボンバルディア機といえば2007年3月の高知空港での胴体着陸が生中継で報道されたことから、ちょっと危険な航空機として一般にも認識されてしまいました。
あの事故ではギアが出なかったことが問題だったわけですが、その他のトラブルを見てみるとギア以外でも様々なトラブルが発生しているようです。
以前、ある飛行場の近くに長い時間いたことがあるのですが、空から他の飛行機とは違う変な音が聞こえて、見上げるとボンバルディアのプロペラ機でした。それまで同じボンバル機が何回も上を通っていったのにその機体だけはあきらかに異音がしました。大丈夫だったんでしょうか・・・
ボンバルディアというとプロペラという感じがしますが、プロペラのあの飛行機がボンバルディアというわけではなくて、あれはボンバルディア社が作った飛行機のうちの1機種です。なんだかややこしそうなので、ボンバルディアとは?についてまとめてみました。
※航空機のトラブルは小さいものについては実は頻繁に起こっていますが、予備のシステムなどを考慮した上で安全の範囲内で運航されています。ボンバル機の事故あたりから以前は報道されなかった小さいトラブルも報道されるようになったため、一般の人がトラブルを耳にする機会が増えています。
ボンバルディア社についてのまとめ
ボンバルディアとは、ボンバルディア・エアロスペース(Bombardier Aerospace )というカナダにあるボンバルディア・グループの航空部門の会社で、小型のジェット機やターボプロップ機、消防用の水陸両用機を製作しています。
主な航空機にはCRJシリーズとQシリーズがあります。
CRJシリーズ
エンジンが胴体の後ろ側にある小型のジェット機で、機体の大きさが異なる100(50席)、200(50席)、700(70席)、900(90席)、1000(100席)のラインナップがあります。いかにもビジネスジェットといった感じのする飛行機で、いまのところ日本でB737よりも小さいジェット機となるとだいたいこのシリーズになります。
日本ではJ-AIRが名古屋空港を中心にCRJ-200を運航し、IBEXがCRJ-100、200、700を運航しています。
ニュースで「ボンバル機」となっている場合はこのCRJシリーズであることもあります。
こちらのシリーズでもトラブルは少なからずあるようです。
Qシリーズ
ボンバルディア社のターボプロップ(プロペラ)機で、DHC-8-Q200(37席)、Q300(50席)、Q400(70席)のラインナップがあります。DHC-8からダッシュエイトや、Q400などと呼ばれます。
QシリーズのQというのはQuiet(静か)のことで、客室内騒音低減装置(NVS)を採用することで客室内の騒音を減らしているのがセールスポイントとなっています。逆に言うと、そうでもしないとうるさいということです。
プロペラ機でありながら、ジェット機に近い速度で巡航できることもポイントで、1時間程度の短距離路線であればほとんど到着時間は変わりません。
日本ではDHC-8-Q400が日本エアコミューター(JAC)とエアーニッポンネットワーク、エアーセントラルで運航されています。
また、その他のシリーズもエアーニッポンネットワーク、琉球エアーコミューター、国土交通省航空局、海上保安庁、オリエンタルエアブリッジ、琉球エアーコミューター、天草エアラインで使用されています。
トラブルが多いことは国土交通省も認めているようで、ボンバルディア社と協議を行っているようです。
ボンバルディア式DHC-8-400型機に係るカナダ航空局及びボンバルディア社との会議の概要について
しかしそれでもボンバル機を使い続けているのは、低燃費のためにかなり運航効率がよく、他に選択できる飛行機がないからだそうです。
三菱が現在小型ジェット機のMRJを開発中ですが、そんな競合の多いジェット機より、需要のあるプロペラ機を作ればいいのにと思うんですが・・・
ちなみに
日本でプロペラの旅客機といえばYS-11があったのですが、現在ではシステムの問題で旅客機としては運航されていません。
その後継としてQ400が採用されたのですが、他にもう1機種SAAB(サーブ)340というプロペラ機があります。
ボンバルディアのQシリーズと、それより小さいSAABですが、とりあえずこの2機種を覚えれば日本のプロペラ旅客機は見分けることができます。