スペースシャトルと旅客機の着陸方法を動画で比較してみよう

CC BY_NC_SA TopTechWriter.US Flickr

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4月20日、スペースシャトル「ディスカバリー」がフロリダのケネディ宇宙センターに着陸しました。
テレビの中継などを見て、すごいなと感じた方も多いと思います。
飛行機が好きな方なら、エンジン推力もないのにうまく1回で着陸できるもんだな、とも思ったのではないでしょうか?

というわけなので、実際にどういう方法で着陸しているのか、それと、一般の旅客機とはどう違うのかを着陸映像を見ながら比較してみましょう。
 

B737-800の着陸とスペースシャトルの着陸を比較する

さて、ますは一般的な旅客機です。機種はB737-800 緑の表示はHUD(ヘッドアップディスプレー)と呼ばれるもので、パイロットが前方をみながら速度や高度などを確認できる装置です。旅客機には最近普及しはじめたばかりで、戦闘機でよく使用されています。
 

 

まず、正面少し上に丸が表示されているのがわかりますか?これはその飛行機がそのまままっすぐ進むと前方の景色のどこにぶつかるかを表しています。着陸時にはこの丸が滑走路の手前に来るようにパイロットが機体を動かします。

この丸の少し上に長い横線があります。この線は水平線を表していています。この水平線の下側、丸のさらに下側に、さっきより短い点線の横線があります。この点線の左右には小さく -5 と書かれています。これは水平線からマイナス5°の位置を示しており、水平線は0°ということになります。丸は0~-5の間で、だいたい-3°くらいの位置にあります。つまり、飛行機は-3°の角度で降下しているということがわかります。

次に、画面左に縦長の表示があって、上に大きく141と書かれている部分があります。この縦長の真ん中にさらに四角で囲まれた部分があって、その中に140~150くらいの数字が表示されています。これはこの飛行機の速度で、だいたい速度は140ノット台で安定しています。

降下角度は3°、速度は140ノット(時速260km)です。
 
 

前置きが長くなりましたが、これらを理解した上で今度はスペースシャトルの着陸を見てみましょう。
この動画は今回の着陸のものではありません。
 

 

動画の半分くらいにケネディ宇宙センターの発射台を右手に見ながら滑走路を正面に捉えます。

このときの丸の位置は-20の横の点線の位置にあります。つまり降下角度はなんと20度。
3度の旅客機から比べるとまるで落ちているようなものです。といっても実際に推力がないので、飛んでいるようで実はうまいこと落ちているだけなのですが。

左の縦のゲージの数字を見ると、だいたい300くらいです。つまりスペースシャトルの着陸速度は300ノット(時速550km)です。着陸の瞬間はもう少し速度は遅くなります。737の140ノットの倍以上ですね。シャトルの設計は地球上で飛ぶことは重要視されていないので、気流を揚力に変えるにはかなりの速度が必要なようです。

さらに、滑走路と丸の位置をさきほどの737の動画と比べてみてください。かなり滑走路の手前になっています。これは、着地の時には機首を上げておだやかに接地するようにするのですが、機首を上げることによって過大な速度エネルギーが高度に変わるために飛ぶ距離が伸びる分を計算にいれているからです。

そして、着陸装置(ギア)を出すのが異常に遅いです。地上付近で機首を上げたあとにギアを降ろしていますね。旅客機では考えられないタイミングですが、おそらくギアを出したら空気抵抗が増えるのと、コントロールがしにくくなるのでぎりぎりまで遅らせているのでしょう。

スペースシャトルの着陸は、速い速度で、かなりの角度でつっこんで、最後にうまく着陸までコントロールしている、と言う感じですね。

スペースシャトルの着陸の様子がわかったところで、ついでに着陸する滑走路についても見てみましょう。
 

ケネディ宇宙センターはこんなところ

スペースシャトルが着陸したのはフロリダにあるケネディ宇宙センターのTitusvilleという所です。
そこにスペースシャトル用の滑走路があります。 
 


大きな地図で見る

 
宇宙空間の、地球が円に見える位置から、この1点に向かって降りてくるのはなんかすごいですね。
宇宙船用ではないですが、一般の航空機用のチャートは次のようになっています。
 

FAA

 

滑走路の長さは15000フィート(約4600m)とかなりの長さがあります。
このアプローチチャートはすでに期限が切れていますので、自家用機で行く場合は期限が有効なものをご使用ください。
と言っても、ケネディ宇宙センターはNASA専用なんですけどね。
 




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