被害者が教える海外での効果的なスリや盗難対策の方法

pick pocket
CC by NC_ND_AB AJ flickr

日本ではあまりなじみのないスリや窃盗の被害ですが、海外では本当に頻繁にあります。
他人事のように感じていると間違いなく痛い目をみることになると思います。
私もそんな一人です。

海外に行く人も行くかもしれない人ももしかしたら役に立つかもしれません、一度ご自分の持ち物を見直してみてはいかがでしょうか。

さて、スリの対策をするにあたって出来ることは大きく2つに分けられます。
□ スリの標的にならないこと
□ スリの被害に遭っても被害を最小限に抑えること
この2つの対策をそれぞれ見ていきましょう。
 

スリの被害に遭わないための対策

まず、スリを行う側の立場に立って考えてみてください。選択肢は2つあります。スリを実行するか、やめておくかです。犯人もバカではありません、成功する可能性が低いと思ったらターゲットを別の人に変えます。犯人は後ろからあなたを見ています。その視点で考えてみてください。犯人にとってちょっとやりにくいなと思わせる程度の工夫で被害を防ぐことができます。

最もスリの被害に遭いやすいのは男性のお尻のポケットの財布です。これは私の例だけでなく統計的にもそこが狙われやすいとされています。なにせ何も入っていなくても狙われてしまったという一級ポイントです。ですのでお尻のポケットは使わず少し動きにくいですが旅行の間は前側のポケットを使うようにしましょう。前側のポケットはまず被害に遭わないようです。

また、長財布を後ろのポケットに刺すのはとんでもなく危険です。当然チェーンなどでしっかりと体に繋いでおきそれを見えるようにしておくべきですが、出来れば財布自体を見せないほうがよいでしょう。スリだけではなく強盗の危険もありますので金目の物は隠しましょう。

リュックやショルダーバッグなどのかばんを持つ場合は背中側に中身をまわさないのが確実です。しかし構造上そうはできないものもありますのでそれそれのカバンに合った防犯対策をしましょう。

スリ防止の金具
2つのスライダーをつないで開けられないように

リュックやショルダーバッグを肩にかける場合でファスナーのスライダーが2つある場合は自分の前方に近いほうにスライダーを持ってくるようにしましょう。右の肩にかける場合は自分の後ろから見てリュックの右側から開けられるようにします。

さらにスライダーを金具やヒモなどで繋げておけばまず狙われることはないでしょう。小さい南京錠でスライダーを繋いでおくこともできますが、そこまですると今度は利便性が大きく損なわれるので写真の金具くらいのものがちょうどいいと思います。この金具は携帯用ストラップなどによくついていますので引き出しの中を調べればみつかるかもしれません。あるいは100均へ行けばこういった金具が使われている商品があると思いますので流用してみてください。

もちろんファスナーはいつでもしっかり閉じておくことを忘れずに。特に女性のバッグはかなりの方が口を開けたままですので気をつけてください。しっかりしたファスナーやボタンのないカバンは海外旅行には適さないので違うものを使うことをおすすめします。

被害に遭うパターンとして多いのがレストランなどでカバンを置いておいたときに盗難に遭うパターンです。特に自分の背中に他の客の背中がくる席の配置には気をつけましょう。カバンを体から離す場合は目の届く場所に置くようにしましょう。椅子の下ではなく自分の足元に置きましょう。真横は意外に見えないことがあります。ちょっと横を向くと背後になってしまいますからね。そしてカバンはしっかりと閉じて、カバンの肩を通す部分に自分の足あるいは椅子の足を通しておきましょう。ちょっと変な行動に思われるかもしれませんが、それくらいでスリや盗難を防げるならやっておく価値はあります。
 

被害を最小限にする対策

上記のような対策をしてももしかしたら被害に遭うかもしれません。
そんなときには被害を最小限にできたほうがその後の対応や心理状況も楽にできますよね。

まず、被害に遭った直後には「pick pocket(ピックポケット)!」と叫んで犯人を指さします。まわりの人が助けてくれるかもしれません。

さて、あなたのお財布には何が入っていますか?旅行用に専用の物を用意する方はなにが必要か、なにが必要ないかを選択しているので問題ないと思います。しかし意外に普段使っている財布をそのまま海外に持っていく方も多いようです。

国内の空港まで運転しないのであれば免許証は持っていく必要はありません。身分証が必要ならパスポートがあります。
クレジットカードは何枚持っていきますか?これはなにか理由がない限り1枚でいいでしょう。もし盗難に遭ったときのために、という意見もありますが、そのためには分散させて持っていなければならず逆にリスクが増えてしまいます。
健康保険証もいりません。もし健康保険証が適用されるような怪我や病気をしたとしても、あとで健康保険証を提示することで治療代の返還を受けることができます。
ポイントカードはお持ちですか?これも要りません。

というように考えていくと、財布の中身は必要最小限の現金、クレジットカード1枚、緊急連絡先などを書いたもの、くらいでいいのではないでしょうか。

私がサイフのスリに遭ったとき、実は被害はゼロで財布はすぐに返ってきました。年に2回開かれるコミケという大きなイベントがあってそこでスリの被害が多発するため、これの対策としてニセの財布を用意しておき中に犯人へのメッセージを入れておくということをする方が増えてきました。このことをブログで読んでいましたので海外はスリが多いならちょっと自分で試してみようと100均で買った財布を後ろのポケットに刺してあとはすっかり忘れていたのでした。

財布をスられたあとに、それ空だから返して、と言ったら中身を確認したあとでこちらに投げてくれました。そういうわけで被害はゼロだったわけですが、この方法はおすすめしません。被害がなくてもかなり怖いです。もしかしたら犯人の怒りを買うかもしれません。
実際に私がスリの被害に3回ほど遭ったときの様子

このような感じでスリや盗難の対策を考えてみましたが、これをすれば確実というわけではなくもっといい方法もあるかもしれません。
なにごともなく旅行を楽しめるのが一番です。
そのためにもみなさんも一度犯人の立場にたって防犯について考えてみてください。

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